住宅ローンとリフォームローンの違いは?メリット・デメリットを比較解説

住宅ローンというと「新築や中古住宅を購入する際に利用するもの」というイメージが強いかもしれません。けれども実は、住宅のリノベーションや大規模なリフォームにも活用できる場合があります。一方で、小規模な改修や修繕であれば「リフォームローン」を利用するケースが一般的です。

本記事では、住宅ローンとリフォームローンの違いを整理し、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。自分の住まいに合った資金調達方法を選ぶための参考にしてください。

住宅ローンの概要


住宅ローンは、一戸建てやマンションを購入するだけでなく、増改築や耐震リフォームなどのリフォーム工事にも利用できるローンです。このローンは、大手銀行や国の機関などから提供され、土地や家を担保(抵当権)にして借り入れることができます。

住宅ローンの大きな特徴は、土地や建物を担保にする必要がある点です。金利はおおむね0.5〜2%程度と低く設定されており、長期間にわたって安定した返済が可能です。借り入れ金額も500万円から5,000万円規模と高額に対応しているため、新築や大規模なリフォームに向いています。また、返済期間は30年から35年と長期に設定できるため、毎月の返済額を抑えやすいのがメリットです。ただし、審査には多くの書類が必要で、融資の実行までに1か月以上かかることもあるため、時間的な余裕を見て準備することが求められます。

借り入れ期間が長いため、毎月の返済額を抑えやすいのがメリットです。その一方で、審査に必要な書類が多く、実際に融資が実行されるまでに時間がかかる点には注意が必要です。

リフォームローンの概要

リフォームローンは、住宅の劣化部分の修繕や設備の入れ替えといった工事費用をまかなうために利用されるローンです。住宅ローンの一種ではありますが、大きな違いとして担保を必要としない点が挙げられます。そのため、住宅や土地を抵当に入れる必要がなく、手続きが比較的シンプルで利用しやすいのが特徴です。

ただし条件面をみると、金利は2〜5%程度と住宅ローンに比べてやや高めに設定されています。また、借り入れできる金額は100万円から1,000万円程度にとどまり、大規模な改修には対応しづらいという側面もあります。返済期間も1年から15年程度と短いため、月々の返済額が高くなる可能性がありますが、その一方で審査にかかる時間はおよそ2週間と短く、資金を早めに用意できるのは大きなメリットです。

つまりリフォームローンは、「担保不要」「手続きがスピーディー」といった利便性がある反面、「金利が高い」「借入額や期間が限られる」という制約も抱えています。小規模な工事や急を要する修繕には適していますが、まとまった金額を必要とする大規模リフォームでは住宅ローンを検討した方が良いケースもあるでしょう。

リフォームローンと住宅ローンはどう違う?

リフォームの資金を調達する際、代表的な選択肢となるのが「リフォームローン」と「住宅ローン」です。どちらも目的に応じて活用できますが、条件や使い勝手には大きな違いがあります。

まず、金利面で見ると、リフォームローンは金融情勢に応じて変動する変動金利型が主流で、金利水準はやや高めに設定されています。一方、住宅ローンは固定金利・変動金利の両方から選べ、リフォームローンよりも低い金利で借りられるのが一般的です。

次に借入期間を比べると、リフォームローンは最長でも15年程度と短めですが、住宅ローンでは最長35年と長期にわたる返済が可能です。借入可能額にも大きな差があり、リフォームローンは数十万円から1,500万円程度が上限であるのに対し、住宅ローンは500万円から1億円以上まで幅広く利用できます。

また、両者ともに諸費用が必要になります。特に住宅ローンは担保を設定するため、抵当権の登録費用や保険料など追加費用が発生する点は注意が必要です。

総合的に見ると、リフォームローンは比較的少額でスピーディーに資金を調達できるため、小規模な修繕や設備の入れ替えに適しています。一方、住宅ローンは低金利で大きな金額を長期に借りられるため、大規模なリフォームや中古住宅購入と同時に改修を行う場合に向いています。自分のリフォーム計画の規模や返済計画を考慮しながら、どちらを選ぶか判断するとよいでしょう。

住宅ローンのメリット

住宅ローンにはいくつかの大きな利点があります。まず、借入期間を自由に設定できるため、自分の返済能力やライフプランに合わせて無理のない資金計画を立てられる点が挙げられます。さらに、固定金利型や変動金利型といった複数の金利タイプから選べるため、金利変動リスクに備えながら柔軟に予算を組むことが可能です。

また、住宅ローンを利用すると最大400万円までの所得税控除が10年間適用される減税制度があり、税負担を軽減できるのも魅力です。加えて、契約時には団体信用生命保険への加入が必須となるため、万が一の際には保険金で残債が精算され、家族に借金を残さずに済むという安心感も得られます。

住宅ローンのデメリット

一方で、住宅ローンには注意すべき点もあります。最大の特徴は担保が必要となることです。融資対象の不動産を担保に入れる必要があり、その際には登記費用など追加のコストが発生します。

また、審査は借入希望者の返済能力を厳しくチェックするため、必要書類が多く準備に時間がかかり、融資実行までに1か月以上を要するケースも珍しくありません。さらに、団体信用生命保険の加入が義務付けられているため、その分の保険料が借入額に上乗せされ、結果的に返済総額が増える点も理解しておく必要があります。

リフォームローンのメリット

リフォームローンの大きな魅力は、手続きのシンプルさにあります。住宅ローンに比べて必要書類が少なく、審査もスピーディーに進むため、急なリフォームでも利用しやすいのが特徴です。さらに、担保を設定する必要がないため、登記費用などの諸経費を抑えられる点もメリットといえるでしょう。

また、保証人を立てる必要がないため、親族や知人に負担をかけずに契約できるのも安心材料です。加えて、近年では最長30年程度まで借入期間を設定できる商品も登場しており、返済計画を長期にわたって柔軟に組める点も利用者にとって大きな利点です。

リフォームローンのデメリット

一方で、リフォームローンには注意すべき点もあります。まず、保証人が不要な代わりに保証会社へ保証料を支払う必要があり、その金額は金融機関によって異なるため、事前にしっかり確認しなければなりません。

また、借入期間が短い場合やリフォーム規模が大きい場合には、毎月の返済額が高額になりやすい点もデメリットです。さらに、リフォームローンでは借入可能額に上限があるため、大規模リフォームや建て替えに近い工事には対応しづらいケースもあります。

まとめ

リフォームローンと住宅ローンは、それぞれ異なる特徴を持ち、利用目的や状況によって向き不向きが分かれます。どちらを選ぶべきかを判断するには、以下のポイントを押さえることが大切です。

リフォームローンが適しているケース


・修繕や部分的な改装といった小規模なリフォームを行うとき
・借入額が比較的少なく済むとき
・急ぎで工事を進めたいなど、スピーディーな審査や手続きを重視するとき

住宅ローンが適しているケース


・建て替えや大規模リフォームなど、高額な資金が必要なとき
・中古住宅を購入し、同時にリフォームを検討しているとき
・長期的な返済計画を立て、低金利で安定した借入を行いたいとき

選択のためのチェックポイント


・借入額や返済期間の規模感
・手続きの複雑さや審査にかかる時間
・今後の住まい方やライフスタイルとの相性

最終的に重要なのは、自分の目的や生活設計に合ったローンを選ぶことです。迷ったときには、金融機関や専門家に相談し、条件を比較しながら最適な方法を見つけると安心です。

中古物件購入+リフォームという選択肢

近年は、中古住宅を購入してリフォームを行う「中古+リフォーム」というスタイルが注目されています。新築よりも購入費用を抑えながら、自分の希望に合わせた間取りや設備を実現できる点が大きな魅力です。住宅ローンを活用すれば、購入とリフォーム費用をまとめて借り入れることも可能で、資金計画を立てやすくなります。

当社では、中古物件探しからリフォームのご提案、資金計画のサポートまで一貫して対応しております。「新築では手が届かない」「理想の暮らしを実現したい」と考えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。お客様のライフスタイルに合った最適な住まいづくりを全力でお手伝いいたします。

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